狐とぶどう
作:ギリエルメ・フィゲレード
訳:牧原純 演出:ふるかわ照
舞台は紀元前7世紀の古代ギリシャ。
哲学者のクサントスは、イソップというひとりの奴隷を買うが、この奴隷、容姿こそ醜くかったが機知と知恵に富み、面白い寓話を次々とつくりだした。クサントスは、それらの寓話を我が物にして、富と名声を得ようとする。一方、クサントスの妻クレイアは、イソップの類稀なる才能に気づき徐々に彼に惹かれはじめる。
寓話の中に人間の尊厳や生きる意味を織り交ぜ、ひたすらに自由を求め続けるイソップと、欲望にまみれたクサントス、そしてイソップを愛し始めたクレイア達の愛憎渦巻くドラマ。果たして、自由を得るのは、誰か。